保険の銀歯は金より高額な金属を使っている。
ちょっとくどい言い回しをしますが、現在皆さんは保険治療において、金より高額なパラジウムという金属を使った合金にて、いわゆる銀歯を入れています。
現在、金の価格は、8/13時点で1グラム約6800円位です。(数ヶ月前までは8000円を超えてました)
歯科に使われるパラジウムは 8/11は10200円です。
金より高いんですね。
プラチナは今や4500円程度、金やパラジウムと逆転しています
こんな金属がと思うのですが、もともとは金の代わりにと安いパラジウムが金の代用合金として保険に使われ始めたのです。
このパラジウムが今や金より高くなっているのです。
このパラジウムという金属はその特殊性から15年前に比べると年々値上がりし、その勢いはとどまるところを知りません。
このパラジウムは主に車の排ガス関係で触媒などに多く使われるのですが、産出するところがほとんどがロシアなのです。
そして、その産出量は次第に減少しており、さらに高値傾向。
(あくまで私見ですが、わざと産出量減らして価格をつり上げてるんじゃないかと思うほど)
現在、パラジウムは先物相場にも取り組まれ、面白いように高値の流れです。
実際には歯科でパラジウム単体で使われることはなく、12%位のパラジウムを含んだ合金となります。大体1グラム3000円くらいになります。
奥歯の大臼歯のクラウン(全部かぶせる冠)だと3グラム以上、下手すると4グラムを超すケースもあります。
仮に4グラムですと金属代金だけで12000円がかかります。さらにこの上に技工士さん達の技工料金(技術料)上乗せになります。
これだけではありません。型取りやかみ合わせをとる際、仮歯の材料、さらに石膏代金
削るための、ダイヤモンドバー、型どり、歯を入れる際に要したスタッフを含めた時間給、
など挙げればキリがありません。
さて、この銀歯ですが、保険で奥歯の保険点数は装着料いれて大体1200点ほど、つまり12000円です。皆さんはこの金額の3割位をご負担するわけです。
それでも結局のところ赤字なんですね。
もちろん半年おきに点数の見なおしが行われるのですが、半年遅れですからその間はずっと赤字、そして見直して点数が変わってもその頃にはさらにまた金属価格が上がっているという悪循環の繰り返しなんですね。 ↘
